検査に携わる看護師に必要なカルテ作成スキル

さまざまな診療科において、メディカルチェックは実施されています。そんなメディカルチェックは、まず問診から始まるのが特徴です。問診では、その日の体調や体温などを確認し、過去の病歴や服用している薬の有無などをチェックします。また、内科の場合は、この問診の後に、身体測定や血液検査、血圧の測定などの検査が加わり、そこから患者の意向や基礎疾患の有無、診察による所見をもとにして、尿検査やレントゲン撮影といった項目を追加していきます。

また、脳ドックの場合は、MRIによる脳の断層写真の撮影やMRAによる血管像の描出、認知症の検査なども実施します。それから、整形外科では、関節可動域のチェックや各部位の痛みの確認、筋力の状態などを調べ、必要に応じてレントゲンやMRIによる撮影などを行います。

このように、一口にメディカルチェックといっても、検査項目の内容はそれぞれの診療科で大きく異なります。しかし、看護師の仕事は、どの場合も大きな差はなく、検査業務の補助と併せて、基礎的な問診やバイタルデータの採集といった仕事になるでしょう。

ただし、問診で得られた所見やデータをカルテにまとめて医師やスタッフに伝達する際には、カルテの内容は客観的かつ簡潔である必要があります。メディカルチェックの精度は、看護師が作成したカルテの内容に左右されるため、看護師はPOSやSOAP方式などで、必要事項をしっかりとまとめられるスキルを身につけておかなくてはなりません。したがって、転職などでカルテの記述の仕方が変わってしまった場合は、もう一度POSやSOAP方式による記述方法を確認しておくようにしましょう。